ゴルフ会員権関連コラム

ゴルフ会員権関連コラム

2023/06/12

ゴルフ会員権の損益通算について

ゴルフ会員権の損益通算について

ゴルフ会員権は株券と同じく、ゴルフ場の人気度などによって価格が変動し、譲渡・売却ができる点で財産とみなされます。

そこで「ゴルフ会員権を売却したいけれど、損益通算できるの?」と疑問に思う方がいるのではないでしょうか。

この記事では、「損益通算とは何か」「ゴルフ会員権損益通算ができるのか」「個人と法人の違いは」といった疑問について詳しく解説していきます。

ゴルフ会員権の売却を検討している方は、参考にしてみてください。

損益通算とは

はじめに、損益通算について解説していきます。

損益通算できる所得(個人)

損益通算とは、黒字の所得から赤字の所得を差し引いて計算することによって、最終的に計上する黒字の所得を圧縮する計算方法のことを指します。

所得計算は、一般的に年間の収入金額から控除額を引いて計算するため、収入が少なくなれば、かかる税金も少なくなります。

個人の損益通算の対象となる一定の所得は、次の通りです。

   不動産所得

   事業所得

   譲渡所得(土地・建物、株式等の譲渡以外)

   山林所得

これらが赤字の場合、一定のルールに基づいてほかの黒字の所得金額から差し引くことができます。

損益通算できない所得(個人)

以下のような項目については、所得の性質上「損益通算になじまない」とされ、他の種類の所得と損益通算をすることができません。

   生活に通常必要ない資産から生じた損失(例:別荘・絵画・ゴルフ会員権など)

   不動産所得の損失のうち借入金利子

   土地・建物の譲渡所得(一部を除く)、株式等の譲渡所得から生じた損失

上記の、生活に通常必要ない資産から生じた損失に「ゴルフ会員権」が含まれます。つまり、ゴルフ会員権は他の種類の所得と損益通算することはできません。

ただし、同じ譲渡所得の種類のなかでは他の資産の売却益から差引くことができます。売却した場合に譲渡所得となる資産は、次のようなものなどです。

   ゴルフ会員権

   リゾートクラブ会員権

   貴金属

   書画

   骨董品

例えば、同じ年に書画とゴルフ会員権を売却したとします。書画の売却益が100万円、ゴルフ会員権の売却損が70万円生じた場合の譲渡所得は「30万円」となります。

法人の損益通算は?

法人の場合、損益通算は可能です。法人税法上、会社の利益は自動的に集約され、事業活動で生じた利益や損失は通算される形になります。

そのため、個人のように損益通算できるものとできないものに分ける必要もなく、シンプルに利益を把握することが可能です。

ゴルフ会員権の損益通算は個人はできない

ゴルフ会員権は個人の場合、他の種類の所得と損益通算することはできません。

国税庁のHPを確認してみましょう。

注意事項

(1)ゴルフ会員権の譲渡により生じた損失は、原則として、給与所得など他の所得と損益通算することはできません。

(2)ゴルフ会員権の譲渡が営利を目的として継続的に行われている場合には、その実態に応じて事業所得または雑所得となります。

参照:No.3158ゴルフ会員権の譲渡による所得|国税庁

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3158.htm

上記のとおり税法上、ゴルフ会員権は他の種類の所得と損益通算をすることができないとされています。

つまり、ゴルフ会員権は「生活に通常必要ない資産から生じた損失」とみなされるためです。

一方、法人の場合は、上述したように本業で生じた損益と所有するゴルフ会員権から生じた損益は通算できます。

ゴルフ会員権の個人の損益通算が廃止された経緯

平成26年度税制改正により、ゴルフ会員権の個人の損益通算が廃止されました。

それまで損益通算できていたゴルフ会員権が廃止された理由について、その経緯を下表でみていきましょう。

時期

経緯

2000(平成12)年

   個人が保有する書画、骨董品、貴金属などは「生活に通常必要ない資産」と見なされ、売却時の損失を他の所得と相殺できないとされていた。

   ゴルフ会員権は「生活に通常必要ない資産」の対象として含まれていなかったため、損益通算が可能となっていた。

2005(平成17)年

2013(平成25)年

   ゴルフ会員権も「生活に通常必要ない資産」とされるべきとの議論が高まる。

   ゴルフ業界団体から強い反発が起こる。

(反発の理由)

   損益通算ができなくなることで、会員権の価格が下落するおそれがある。

   ゴルフ会員権を市場で売却しなくなり、預託金返還請求が続出するおそれがある。

   ゴルフ業界団体から強い反発を受けて、法改正が進まない状況が続く。

2013(平成25)年12月

   税制改正大綱が閣議決定される。

   「生活に通常必要ない資産」の対象が改定され、ゴルフ会員権も含まれることとなった。

2014(平成26)年4月

   ゴルフ会員権は、2014(平成26)年3月31日までの売却のみ損益通算が可能となり、2014(平成26)年4月以降からは損益通算が不可能となる。

まとめ

ゴルフ会員権の売却を検討している方は、損失をなるべく抑えたいでしょう。

そこで損益通算について考える方もいらっしゃると思いますが、個人の場合と法人の場合と取り扱いが異なるので、注意が必要です。

会員権は放置したままの期間だとしても年会費などの維持費はかかり、価格が下がってしまう恐れもあります。会員権をお持ちの方は、会員権を無駄にしないように、必要があるのかないのかの判断を早めにおこないましょう。

売却するときは、信頼できるゴルフ会員権の業者に相談することをおすすめします。