ゴルフ会員権関連コラム

ゴルフ会員権関連コラム

2023/01/19

ゴルフ会員権のメリット・デメリットは?購入前に知っておきたい基礎知識を解説

ゴルフ会員権のメリット・デメリットは?購入前に知っておきたい基礎知識を解説

ゴルフを楽しんでいる人は、ゴルフ会員権を持ってみたいという願望を抱いたことがありませんか?会員権を持つとメリットがある一方で、デメリットを感じる場合もあるかもしれません。

会員権を購入するかどうかは、人それぞれのゴルフの楽しみ方によって変わってくるでしょう。

そこでこの記事では、ゴルフ会員権のメリット・デメリットから、購入する前に知っておきたい基礎知識までを解説していきます。ゴルフ初心者の方もゴルフ会員権の購入を検討する際に参考にしてみてください。

最後まで読めば、自分にとってゴルフ会員権は必要かどうかわかるようになります。

ゴルフ会員権とは、会員制のゴルフ場における利用権のことです。

会員権を持ってメンバーになると、ビジターよりも多くのメリットを得られますが、一方で年会費が発生するなどのデメリットに感じてしまう点も存在します。

メリットとデメリットについては、後段の「ゴルフ会員権のメリット・ゴルフ会員権のデメリット」で詳しく解説していきます。

3つのゴルフ会員権制度

ゴルフ会員権は、大きく分けると以下の3つの制度になります。

Ø  株主会員制

Ø  預託金制

Ø  プレー権会員制

株主会員制

株主会員制とは、ゴルフ場の運営会社の株券を購入して、株主としてゴルフ会員となる制度です。

株主であるため、株主総会に出席することも認められます。ゴルフ場が解散した場合には、持株割合で分配を受ける権利が得られます。

預託会員制

預託会員制とは、ゴルフ場の運営会社に一定金額の預託金を預けて、ゴルフ会員になる制度です。

ゴルフ場の運営会社は、会員から預かった預託金を使ってゴルフ場を運営します。

ゴルフ会員が退会する際は、預託金の返還請求権によって預けた預託金が戻ってきます。ただし、預託金の返還請求権は、ゴルフ場の経営状況によって左右される場合があることも知っておきましょう。

現在、多くのゴルフ場では預託会員制を採用しています。

プレー権会員制

プレー権会員制とは、文字通りプレー権のみの会員となる制度です。

名義書換料と年会費を支払うことで会員になれます。

手軽に会員になりたい人にとっては、おすすめの制度でしょう。

ゴルフ会員権はさらに3種類に別けられる

前述したゴルフ会員権の中で、ゴルファーのラウンドスタイルによって、以下のように大きく3つに種別されます。

w  正会員

w  平日会員(月~土の利用が可能)、

週日会員(月~金の利用が可能)

w  その他(婦人会員・法人会員)

正会員

正会員とは、ゴルフ場の定休日以外の全日をメンバー料金でラウンドできる会員権です。

正会員になると、ビジターよりも優先的に予約をすることができます。

さらには、ゴルフ場が開催する競技会への参加や、ゴルフ場によっては理事や委員に選ばれて運営に参加することも可能です。

殆どのゴルフ場では正会員が最も多く市場流通性は一番高いです。

平日会員・週日会員

平日会員と週日会員とは、優先的にラウンドできる曜日が限られている会員権です。

平日会員

月曜~土曜を優先的に利用可

週日会員

月曜~金曜を優先的に利用可

平日会員や週日会員は、曜日によってラウンドできる日が限られているため、正会員と比べて予算が安くなります。

そのため、仕事の関係で平日のみのラウンドで十分という人にとっては、おすすめの会員権でしょう。

なお、平日会員や週日会員が、正会員と同じく競技大会へ参加する権利などがあるかどうかは、ゴルフ場によって異なるため確認が必要です。

【その他】婦人会員

婦人会員とは、女性が入会する場合に入会制限の有る会員制度です。

婦人会員を設けている理由は、ゴルフ場のロッカーやトイレ、浴室などの設置数が限られていることによって、女性の会員数に制限を設けているためです。

一般的に婦人会員の価格は、男性会員より高くなっている傾向があります。

【その他】法人会員

法人会員とは、個人ではなく法人名義で会員となる制度です。登録が法人の場合、記名された方がメンバー料金でプレーできます。

最近では1会員権に対し1名記名登録を採用しているゴルフ場が多いです。法人は入会に際し制限を設けているゴルフ場も有ります。

ゴルフ会員権の取得に支払う代金

ゴルフ会員権の取得を検討している方は「予算がいくらかかるのか」が最も気になるところではないでしょうか。

ゴルフ会員権を取得するための代金は、以下の2つに分けられます。

Ø  ゴルフ場へ支払う代金

Ø  ゴルフ会員権業者へ支払う代金

ゴルフ場へ支払う代金

ゴルフ場へ支払う代金は、次の3つです。

w  名義書換料

w  入会預託金

w  年会費

名義書換料

名義書換料とは、購入した会員権を現名義から新しい名義に書き換えるためにかかる代金です。

名義書換料は会員権を購入した人、つまり新しい名義となる人が支払います。名義書換料もゴルフ場ごとに差があり、数万円から数百万円程度かかります。

入会預託金

入会預託金は会員権代金の価格と違い、入会時に一時的に預けるお金で、ゴルフ場ごとに金額が異なります。

ゴルフ場によって数十万円から数百万円まで差があるため、よく確認しておく必要があります。

年会費

年会費は、ゴルフ会員になると毎年度支払う代金です。年会費も数万円から数十万円程度かかります。

ゴルフ会員権業者へ支払う代金

ゴルフ会員権業者へ支払う代金は、次の3種類です。

w  会員権代金

w  取引手数料

w  紹介料

会員権代金

会員権代金の価格は、コースやクラブハウスの水準、都道府県などの地域、運営会社の経営状況などさまざまな要素によって変わってきます。

金額は、10万円前後から数千万円するところもあり、かなり幅が広いです。

ご自身が何にこだわるのか、コースの水準なのか、アクセスなのか、などをよく考えて検討してみましょう。

取引手数料

取引手数料とは、ゴルフ会員権業者へ支払う手数料のことで、会員権価格の2%といったように決められています。

なお、一定の価格を下回っている場合は、一律55,000円といったケースも多いです。

紹介料

紹介料とは、入会条件に紹介者が必須となっているときに、紹介者がいない場合にかかる代金です。金額はゴルフ場ごとに異なります。

ゴルフ場によっては、業者の紹介は禁止されているところもあるため、事前に確認しておくのが望ましいです。

ゴルフ会員権を取得するメリット

ゴルフ会員権を取得してメンバーになると、以下のようなメリットが得られます。

Ø  優先的にプレー予約ができる

Ø  プレーフィーが安い

Ø  オフィシャルハンディキャップを取得できる

Ø  クラブ競技会に参加できる

Ø  一人でも気軽に行ける

Ø  ゴルフ仲間が増える

Ø  優待券が得られる

Ø  会員専用のロッカーや施設が利用できる

Ø  いつでも練習場やレストランを利用できる

Ø  会員権が財産になる

優先的にプレー予約ができる

メンバーになると、ビジターに比べて優先的にラウンドの予約ができます。

春や秋などゴルフのトップシーズンになれば、すぐに予約が埋まってしまいます。

そのような混雑期でも、メンバーならビジターよりも優先的に予約ができるので、いつでもラウンドできるという安心感があるでしょう。

プレーフィーが安い

ゴルフ会員権を取得する最大のメリットは、プレーフィーが安くなることです。

ゴルフ場によって差はありますが、およそメンバーとビジターの1回あたりのプレーフィーの差額は、1万円から2万円です。

1年間のプレー回数には、もちろん個人差があります。以下のようにプレー回数別で、節約金額をシミュレーションしてみましょう。

プレー回数

節約金額(1回あたり15,000円安くなると想定)

1ヶ月1回(1年間12回)

15,000×12回=180,000円

1ヶ月2回(1年間24回)

15,000×24回=360,000円

1ヶ月3回(1年間36回)

15,000×36回=540,000円

1ヶ月4回(1年間48回)

15,000×48回=720,000円

同様の計算方法で節約金額を変えてみると、以下の通りになります。

プレー回数

節約金額(1回10,000円)

節約金額(1回20,000円)

1ヶ月1回(1年間12回)

120,000円

240,000円

1ヶ月2回(1年間24回)

240,000円

480,000円

1ヶ月3回(1年間36回)

360,000円

720,000円

1ヶ月4回(1年間48回)

480,000円

960,000円

ご自身のプレー回数が、どの程度の数になるのかを考え、上の表から年間の節約金額と、ゴルフ場に支払う年会費を比べてみましょう。

プレー回数が多くなるにつれて、メリットをより多く得られることが分かります。

オフィシャルハンディキャップを取得できる

JGA(日本ゴルフ協会)に認定されたゴルフ場のメンバーになると、JGAのオフィシャルハンディキャップを取得できます。

オフィシャルハンディキャップの取得者は、JGA主催の競技会に参加できます。

JGA主催の競技会は公式ルールに基づいているため、普段行っている「OK」や「プレイング4」などは認められません。

普段のラウンドとは異なる競技会に参加できるのも、ゴルファー冥利(みょうり)に尽きると言えるでしょう。

クラブ競技会に参加できる

メンバーになると、月例競技会やシニア杯、レディース杯など、さまざまなクラブ競技会に参加することができます。

クラブ競技会は順位が付けられ、上位者は表彰されるなど、ゴルファーにとっては大きな目標となるでしょう。

競技会に参加すれば、通常のラウンドと違い「もっと順位を上げたい!」といった向上心が芽生えるはずです。

一人でも気軽に行ける

ラウンドしたい時があっても、同伴者が集まらないことがあるかもしれません。

そんな時は一人でも気軽にゴルフ場へ行き、同じような境遇のメンバー同士の組み合わせでラウンドができます。

「今日はラウンドしてみたい!」と思えば、家でウズウズすることなくいつでもゴルフ場へ行けます。

ゴルフ仲間が増える

メンバーになると、他のメンバー同士でラウンドする機会が増えるので、ゴルフ仲間が増えます。

仕事以外のプライベートで共通の趣味を持った交友関係は、貴重な財産となるでしょう。

アンダーで回る上級者や、プロを目指す研修生などと一緒にラウンドできれば、さらに技術が磨かれるかもしれません。

優待券が得られる

メンバーになると、さまざまな優待券が得られます。

同伴者の割引券や、家族割引券、誕生日の無料券、提携しているゴルフ場の優待券など…

会員専用のロッカーや施設が利用できる

メンバーになると、会員専用のロッカーやラウンジなどの施設が利用できます。

混雑しているシーズンなどでも、専用ロッカーやラウンジを利用して、慌てて準備する必要がなくゆったりとした気分になれます。

いつでも練習場やレストランを利用できる

メンバーは、いつでも練習場やレストランを利用が可能です。

ラウンドする予定がない時であっても、コースに併設された練習場で汗をかいたり、終わった後にレストランで食事をしたりすることもできます。

ゴルフに関係するものだけでなく、メンバー同士の親睦会やコンサートなどを企画しているところもあります。

会員権が財産になる

ゴルフ会員権は、株券と同じく個人の財産になります。

仕事で転居しなければならなくなるなど、会員権を手放す必要に迫られたときは売却することが可能です。

ゴルフ会員権を取得するデメリット

ゴルフ会員権を取得するデメリットには、以下の点が挙げられます。

Ø  購入費がかかる

Ø  年会費がかかる

Ø  価値が下がる可能性がある

Ø  プレーの回数によっては代金の元が取れない

Ø  会員同士の交流が面倒な人もいる

Ø  転居すると無駄になる可能性がある

Ø  必ずしも社会的ステータスになるわけではない

Ø  ゴルフ場倒産のリスクがある

購入費がかかる

ゴルフ会員権を購入するための代金は、以下の3つです。

w  会員権代金

w  名義書換料

w  入会預託金

会員権代金

会員権代金の価格は、地域やコースの水準、ゴルフ場運営会社の経営状況などさまざまな要素によって変動します。

価格は、10万円前後から数千万円などかなり幅が広いです。

名義書換料

名義書換料は、購入した会員権を旧名義から新名義に書き換えるための代金です。

名義書換料もゴルフ場ごとに差があり、数万円~数百万円程度かかります。

入会預託金

入会預託金は会員権代金と違い、入会時にゴルフ場へ預けるお金です。入会預託金もゴルフ場ごとに差があり、数十万円~数百万円と幅があります。

年会費がかかる

メンバーになるには、会員権を購入するだけではなく、毎年「年会費」を払い続けなければなりません。

年会費もゴルフ場によって差があり、数万円から数十万円程度必要となります。

なお、メンバー料金とビジター料金との差額が、年会費以上になっていなければ、メンバーになったメリットがありません。

価値が下がる可能性がある

購入したゴルフ会員権の価値(相場)は、基本的には需給のバランスによって変動します。

会員権の売り希望が少なく買い希望が多いときは価値上昇し、逆の場合は価値が下落してしまいます。

会員権を購入するときは、ゴルフ会員権業社からのアドバイスを受けましょう。

プレーの回数によっては代金の元が取れない

せっかくゴルフ会員権を購入したにもかかわらず、プレーする回数が少なければ、代金が無駄になってしまいます。

上述したメンバーとビジターのプレーフィーの差について、もう一度おさらいしてみましょう。

プレー回数

節約金額(1回あたり15,000円安くなると想定)

1ヶ月1回(1年間12回)

15,000×12回=180,000円

1ヶ月2回(1年間24回)

15,000×24回=360,000円

1ヶ月3回(1年間36回)

15,000×36回=540,000円

1ヶ月4回(1年間48回)

15,000×48回=720,000円

仮に年会費が400,000円かかるとしたら、損得は以下のプレー回数によって変わります。

プレー回数

損得

1ヶ月1回(1年間12回)

180,000円-400,000円=▲220,000円(損)

1ヶ月2回(1年間24回)

360,000円-400,000円=▲40,000円(損)

1ヶ月3回(1年間36回)

540,000円-400,000円=140,000円(得)

1ヶ月4回(1年間48回)

720,000円-400,000円=320,000円(得)

上の表を元に考えると、1ヶ月3回以上プレーしなければ、代金の元はとれません。

自分がどの程度プレーをして、ゴルフ場の料金設定をよく計算してみる必要があります。

会員同士の交流が面倒な人もいる

会員権を購入してメンバーになれば、ゴルフ場主催の競技会への参加やさまざまなイベントなどで、メンバー同士の交流が増えてきます。

交流を深めて人脈を広げたいと思う人にとっては大きなメリットになりますが、必ずしも全ての人がそうではありません。

他の人と交流することが苦手であったり、負担に感じたりする人も中にはいるでしょう。

転居すると無駄になる可能性がある

仕事の関係などで、転居を余儀なくされてゴルフ場へ通えなくなると会員権が無駄になってしまいます。

その場合は売却することも検討しなければいけませんが、価格の変動や手続きなどもあり、簡単にできることではありません。

ゴルフ場によっては、系列コースが他県に展開しているところもあるので、会員権の移行が可能なのかどうかも考慮してみましょう。

必ずしも社会的ステータスになるわけではない

バブル期の頃などは価格が数千万円以上するなど、会員権を持っていれば社会的ステータスになっていましたが、今は必ずしもそうではありません。

リーズナブルな価格で会員権を購入できるところもあるので、以前ほど社会的なステータスにはならないことを認識しておきましょう。

ゴルフ場倒産のリスクがある

会員権を購入したゴルフ場の利用者が少なく、経営状況が悪化してしまえば倒産してしまう可能性があります

もし、会員権を購入したゴルフ場が倒産してしまった場合、会員権の価値はゼロになってしまい、売買もできなくなることもあります。

繰り返しになりますが、会員権を購入するときは、ゴルフ場の経営状態について入念に調べておきましょう。

ゴルフ会員権購入に向いている人・向いていない人

ゴルフ会員権を購入するのに向いている人はどんな人か、また向いていない人はどんな人かについて解説します。

向いている人

ラウンド回数が多い人

ゴルフが好きでラウンド回数が多い人は、年会費を払う以上にプレーフィーが安くなります。

特に混雑期のシーズンの予約に苦労している人にとっては、優先的に予約ができるのでおすすめです。

ゴルフを上達させたい人

ゴルフを上達させたい人は、ラウンド数を増やせばいいというだけではありません。

競技会に参加したり上級者と一緒にラウンドしたりすることで、技術を向上させることができます。

ゴルフ仲間を増やしたい人

メンバー同士は、ゴルフという共通の趣味を持った仲間です。

仕事以外のプライベートでゴルフ仲間を増やしたい人にとっては、絶好の機会になります。

向いていない人

いろいろなコースでラウンドしてみたい方

いつも同じコースだけのラウンドは、つまらないと感じる方もいるでしょう。

いろいろなコースでラウンドしてみたいと思っている方は、一つのゴルフ場のメンバーになる必要はありません。

平日にラウンドすることの方が多い方

ゴルフ場の料金設定は、休日よりも平日の方が断然安くなります。仕事の関係で、平日にラウンドすることの方が多い方もいるでしょう。

そのような方はメンバーになっても、料金面で大きなメリットを得られないかもしれません。

人付き合いが負担に感じる方

人付き合いが苦手な方も多くいらっしゃいます。ゴルフをするのに負担を感じてまで、メンバーになる必要がありません。

メリットの感じ方は人それぞれですので、自分にとっての優先度をよく考えてみましょう。

まとめ

この記事では、ゴルフ会員権購入のメリット・デメリット、購入前に知っておきたい基礎知識について解説してきました。

メンバーになることがメリットとなることも、人によってはデメリットと感じることがあるかもしれません。

大切なのは、自分にとって何が優先になるかどうかを見極めることです。

ゴルフライフを楽しむために、会員権を購入すべきかどうかよく考えて決めましょう。